いざ患者の前に立つと「何と声かけすればいいか分からない」「沈黙が続いて気まずい」…。
これは新人看護師や看護実習中の看護学生によくある悩みだろう。
そんな看護学生や新人看護師が、患者とへの声かけ、会話に困った時、おすすめしたい話題がある。
1つめは【患者の体調の確認】である。質問するときは具体的に聞こう。そのためには、病態で出現しやすい症状を調べておく必要がある。たとえば心不全なら「息苦しさはないですか?」「足のむくみはありませんか?」など、相手の病態に合わせて聞こう。「ある」か「ない」かで答えが返ってきた場合、程度、頻度、辛いタイミングなどを聞くことができる。今症状がない方には、入院前の症状や、入院したきっかけの症状を尋ねるとよい。一問一答にならないように気をつけたい。
2つめの話題は【目に入ったものを会話の材料にする】ことだ。例えば本があったら「推理小説がお好きなんですか?」とか、テレビで旅行番組がついていたら「旅行はお好きですか?」「どこかおすすめはありますか?」など、患者や周囲を観察し、目に入ったものをテーマに会話を広げてみよう。ただ「ヒマつぶし」とか「売店にこれしかなかったから」といった答えが返ってくることもあるので、そんなときは売店に売っているもの、家での過ごし方を切り口にしてもよい。最近は、タブレットを見ている方も多いので、タブレットで患者の飼っているペットの写真などを見せてもらうこともできる。
なお、〈〈実は奥深い!看護師の声かけ〉〉でも声かけの重要さが記載してあったので、ぜひ一読してほしい。